2008.12.21 来年100歳のピアノ

今、東京ショールームには来年100歳を迎えるピアノがあります。といってもそれがわかったのは数日前のことです。
はじめ製造番号が不明にもかかわらず、1894年製造という情報が流れて、社内でもそれで通用していました。しかし、「鉄骨フレームに製番がないのになぜ特定できるのか?」というお客様の質問で、実は支柱にあった工場内で通用するロット番号を製番と勘違いしていたことがわかりました。フレームの再塗装をする時に、製造番号まで消してしまう場合があり、製造年の特定ができないことがあります。塗装をする時、製番は塗りつぶさないでほしいと切に願います。(楽器は音色が良ければいいのだから、関係ないよというのがヨーロッパ人の考えなのでしょうか?)

あわてて確認したところ、ロット番号からでもだいたいの製造年がわかるようで、1909年製ということでした。今まで1894年製とお話していた方にも連絡をし、改めてピアノを見てみることにしました。ベヒシュタインのCモデルです。
外装は全てを再塗装しなおしたために、新品と見間違えるほど美しいです。脚も通称ダルマ脚と言っている丸型で貫録があります。譜面台が透かしの入ったおしゃれなのもいいです。「C.BECHSTEIN」というロゴも現行のものより大きく、太字というのが意味もなくかっこいいと感じてしまうのは自分だけでしょうか?
実際弾いてみると中低音の豊かな響きはもちろんですが、高音部のぽろぽろした音色は「やはりベヒシュタインだなあ」と思いました。現代のピアノでは味わえない響きです。
調整は担当技術者より「数値は何回も試行錯誤して決めたので、できるだけ変えないでほしい」言われました。中古ピアノの調整は数値というよりは、実際タッチをどう作るのか?ということがテーマになります。100年前の状況を考えながら作業していく、時間をこえる作業だと思います。「アブストラクトアクション」で、鍵盤とその上に載っているアクションがフレンジという部品で連結されています。調整が難しいのですが、弾いている時に鍵盤とアクションが離れないので、「ほんとうに指先からハンマーまでつながっているような感覚を得られる」「独特のねばりがある」とあるピアニストは話していました。

現在アップライトでも1898年製の8というモデルが展示してあります。こちらはさらに古い110年前のものですから、今でも弾くことができるというのが驚きです。非常に丈夫であるということの証明にもなります。
ぜひお越しの際には弾き比べてみてください。


読書後フリードリヒ大王に重用された、CPh.E.バッハのチェンバロ曲集を聴いていると、J.S.バッハよりもおしゃれで自由な感じがしました。宮廷で華やかに活躍、受け入れられるには、神への献身だけでは厳しかったのだなあと思いました。バッハファミリーの曲は多岐にわたり、すべてを聴くのは不可能な気がしますが、秋の夜長にじっくり聴いてみようと思います。








帰りにスモモやお菓子、枝豆をたくさんいただいた。さすがフルーツ王国山梨だと思いました。スモモは甘酸っぱくおいしかったです。他にもさくらんぼ、もも、ぶどうといろいろ思いつくのだけど、山梨は日照時間が長いようで、果物の栽培には適しているらしい。盆地で夏の気温が高いというのも関係あるのかも。


また演奏者が急にキャンセルをした時のお客さんの反応もだいぶ違うことを知りました。






先日あるお客様が、「プレイエルって倒産したんですよね?」と、おっしゃっていたのを聞いて大変びっくりしました。















今日は東京工業大学でコンサートがあるため、使用されるピアノの調律に行ってきました。
今回はショールームの看板ピアノのベヒシュタインについて書きます。
先日ベヒシュタイン社のシュルツェ社長が来日しましたが、講演の中でベヒシュタインのシェアについて語っていたのが印象的でした。ピアノ界のスタンダードと思われているスタインウェイのシェアのうち、7割が公共施設、残りが個人ユーザであること。ベヒシュタインの場合、それがまったく逆であること。つまり、個人のレッスン用や家庭での楽しみのために買ってくださっていることです。





